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段差を半身(ナンバ)で昇り降りすると、そのうち階段をおりれなくなるよ。YSPC渡邊康人 #力の要らない武術

家の階段を体を斜に構えて降りてませんか。

そのまま放っておくと、歳をとった時にそれ街中でもやるようになりますよ。 そして「膝が痛くて、腰が痛くて」と階段をさけるようになる。段差に弱くなるんです。なぜなら、その時には膝も股関節も動かなくなるから。怖いでしょ。なので階段をまっすぐ降りれるようにしときましょう。

動画はAIで作成してみました。

お年寄りは同じ足を前に出して階段をおりる

例えば、駅の階段でたまに見かけませんか。端に捕まってカラダを斜めにして階段降りるお年寄り。同じ足を前にしてナンバ歩行で階段降りていますよね。あとは大きな坂道を後ろ向きで降りるお年寄りとか。今、家の階段を斜めに降りる癖のある人はいずれああなっちゃうんです。彼らは段差が山のくだりレベルでしんどい。彼らにとって下山なんです。不思議に思えますか。

股関節が錆びると膝や腰の仕事が増える

どうして駅の階段や家の階段が山の下山レベルに急な勾配と感じるようになるのか。それは、股関節と足首の可動域が狭くなっていくからです。 若い人には信じられないでしょうが、膝や腰が悪い人は登りよりも下りが辛いんです。これは歳を重ねるほど、だんだん股関節と足首を曲げるような運動をしなくなるためです。股関節と足首を使わなくなると、膝や腰がもっと仕事が増えるので膝と腰に負担が一気にかかっていくのです。その結果、膝と腰は過労でバタンキュー。そうなると可動域を増やさないと移動できない階段の起伏にはもう対応できません。特にくだりは股関節を大きく使う必要があるんです。

なので、股関節と足首の可動域を減らさないためにも、階段は斜めに降りる癖を減らした方がいい。同じ足が前に出続ける降り方を減らしてまっすぐ下れるような体の在り方を知っておきましょう。その方法がタックアウトです。タックアウトとはお尻を出すことです。

日本人は反り腰というファンタジーを生きている

日本人はただでさえお尻が薄い。その一方でなぜか反り腰という幻想を抱いてしまったんです。お尻がぺったんこで腰が反れるわけがなく、反ってるのは股関節。それを欧米の治療法と矯正術を持ち込んだことを機に欧米人の痛みの原因「反り腰」を持ち込んでしまったのです。日本人は骨盤後傾が9割なのに。

タックアウトするだけで日本人の悩みが消える

腰椎前弯(腰の反り)は人類が直立二足歩行をするための生理的な湾曲です。本来なら腰を反るというイメージは人類に必要な概念なのです。なので、知識の欠けている今の日本人から一歩抜きん出るには、正しく腰を反るためのノウハウをつけるだけで良いわけです。そのノウハウがタックアウトなんです。

タックアウトはお尻を後ろに出すことで、骨盤を前傾し、股関節と足首の可動域を生み出す方法です。お尻を突き出すだけで腰の生理湾曲と骨盤前傾、股関節と足首の可動域は一瞬にして手に入れることができるのです。やることは簡単でお尻を後ろに出して、つま先を外に向ける。

お尻を出せば動きが股関節主体に変わる

この姿勢になったら、後ろを振り返る動作をしてみましょう。動きやすく捻ることもスムースで痛くないですよね。つま先をまっすぐに腰をフラットにすると窮屈に戻りますよね。姿勢に違和感を感じるでしょうが、アフリカ系、ラテン系のしなやかな骨格バランス、良い意味で野生的姿勢なんです。

でっ尻、つま先外の姿勢に変えて「振り返る、しゃがむ」などの動作で確認したら、今度は階段でもこの姿勢で降りてみましょう。もちろんナンバ歩きではなく、身体を正対させてまっすぐにくだる。こうすれば毎日の階段の下りはリハビリになって正しい動作を身体に覚え込ませることができますよ。

動画はAIで作成しました。


知識があるだけで身体は変えられる

実は特別なトレーニングをしなくても専門的な体操をしなくても、知っておくだけで毎日の動きがリハビリになるわけです。知識が身を整えて助けてくれるんです。このタックアウトなど「知っとけば変わる極意」は武術が元ネタです。私は武術の先生をしていて、14年間「力の要らない武術YSPC」を護身術として教えています。「知っとけば変わる武術の極意」ここで教えています。

力の要らない武術YSPC。

これはガチのレッスン風景です。