レッスンの特徴

逃げも隠れもできない。
その時に立ち尽くすか、立ち向かうか。
YSPCは武術として護身術として、
そのプロトコルから学んでいきます。


YSPCのレッスンは、1テーマ2.5時間という集中形式で進めています。私たちが目指すのは、武道の達人のような「力の要らない護身術」を、誰でも現実的に実行できるレベルまで高めることです。



多くの武道教室では、さまざまな技を覚え、反復練習することが中心です。しかし私は、長年の経験から気づきました。技を増やしても、相手が目の前に現れた瞬間に「今、何をすればいいのか」と判断できず、立ち尽くしてしまう人が多いことを。特に力の弱い人や、護身を目的に来られる方は、複雑な選択を強いられる状況が一番怖いのです。

YSPCが重視していることは、動作の型をたくさん覚えることではありません。「相手と対峙した瞬間に、何をすべきか」というシンプルな行動の型(プロトコル)です。例えば、相手がその位置にきたら、まず入身して衝突する。そうすれば相手は動けなくなる。動けなくなったら、あとはなんとでもできる。

このように、状況が起きた瞬間に「自動的に実行できる」シンプルなプロトコルを、頭と身体に落とし込んでいきます。

このプロトコルを成立させるために、YSPCでは、物理法則と剣の理合を学びます。相手の力、自分の体重、反力、落下のエネルギー——これらを適切に扱うことで、相手に触れた瞬間に生まれたエネルギーを自然に利用し、相手と自分の身体を自動的に動かせるようになります。

YSPCではこの物理法則によって自動的に体が動く考え方を「Force without Power」と呼んでいます。自動的に体が動くならば、実践の場では判断や選択に迷う必要がなくなり、取るべき行動が自動的に決まります。つまり、実行するかしないかだけになるのです。

YSPCでは、これこそが武術本来の「決断と覚悟」だと教えています。武術とは、本来「判断力」を競うものではありません。「やるか、やらないか」という、静かな決断と覚悟の世界です。YSPCでは、この決断と覚悟を、物理法則という論理的基盤の上にしっかりと築けるようにしています。

ただし、この技術は感覚的に学べるものではありません。経験値で習得できるものでもなく、繰り返し練習して「体で覚える」ものでもありません。なぜなら、これは魔法ではなく、タネと仕掛けのある体の手品だからです。手品は、タネと仕掛けを知らないと、どれだけ努力して練習しても習得できません。印象や感覚で真似をしても、絶対に盗めないのです。

技に力がいらないからこそ、感覚も実感も動作も極めて少ない。だからこそレッスンはとても理屈っぽく感じます。逆に言えば、これまで「師匠の抽象的で感覚的な言葉だけでは理解できず悩んできた人」、「もっと誰もが再現できるロジカルで具体的な説明を求めていた人」こそ、YSPCの直伝レッスンにとても相性がいいと考えています。


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